コロッケとメンチカツに関する考案
◎ 料理食材大事典(主婦の友社)
コロッケ
揚げ物料理の一つ。各種の材料を、形をととのえてフライ衣をつけて揚げた料理。フランス語のクロケットから転じたもの。日本には大正末期ごろから洋食として普及し始めた。
ジャガイモを主体にしたポテトコロッケや、かぼちゃやグリーンピースなどを裏ごしして作るコロッケなどがある。
なお、デザートでは、濃いカスタードクリームを形づくり衣をつけて揚げたり、栗の裏ごしで作るコロッケがある。
[ポテトコロッケ] ゆでたジャガイモをつぶし、ひき肉、玉ねぎをまぜて小判型に整え、フライ衣をつけて揚げたコロッケ。
[かにコロッケ] カニを入れたクリームコロッケ。
メンチカツ
ひき肉に玉ねぎのみじん切りを合わせたたねに、フライ衣をつけて揚げた料理。メンチは、英語のmince(ミンス)からミンチ、メンチに日本的語形に転じた言葉。形がカツレツのようであるところから、ミンチカツレツがメンチカツとなったようです。昔はメンチコロッケとも呼ばれ、これは東京の洋食の味。
◎ 食の文化話題事典(ぎょうせい)
コロッケ
明治5年の敬宇堂主人『西洋料理指南』(雁金書店)にも、日本人の食生活にマッチした惣菜料理としてアレンジされたものとして紹介されている。洋食屋のメニューを飾るようになったのは明治30年のことである。
「今日もコロッケ、明日もコロッケ、これじゃ年がら年中コロッケ、コロッケ」と歌の中にコロッケが登場したのは大正9年、帝国劇場で上演された『ドッチャダンネ』でのこと。作詩は益田太郎冠者である。西洋料理が洋食の名で大衆化するようになった時期にコロッケが歌の文句として脚光を浴びたわけで、コロッケが日本人の食卓に輝かしい市民権を得た証拠といえようか。
◎ 飲食事典(平凡社)
コロッケ
西洋料理の一種。起源はフランス語のクロツケエートで主として昼餐に供せられ、馬鈴薯の煮つぶしたものへ牛・豚・鶏の挽肉をバターで炒めたものを合せ、塩・胡椒で調味して円形又は小判型などに整形し、メリケン粉をまぶして生のつぶし卵を塗り、更にパン粉をまぶして牛脂または豚脂、特に吟味するところではサラダ油を熱したところへ入れ、両面が狐色なってしかも中心へ脂肪の浸透しないように小時間で手早く揚げたもの。
日本では早く廉価の下級品が模倣されて一般家庭に親しまれたため、経験の浅い新妻への皮肉に「今日もコロッケあすもコロッケ」などという俗歌の流行した時代もある。
◎ 調理学用語辞典(建帛社)
クロケット(仏:croquettes)
コロッケのこと。料理した肉、魚介、野菜などを、濃厚なホワイトソースで和え、種々の形に整えて、小麦粉、とき卵、パン粉をつけて油で揚げたもの。料理のコロッケとアントルメとしてのコロッケがある。
※ アントルメ フランス料理における食後の甘いデザート全般のこと。料理菓子。
クロケット・ドゥ・ポンム・ドゥ・テール(仏:croquettes de pommes des terre)
じゃがいものコロッケのこと。裏漉ししたじゃがいもに、牛乳、バター、卵黄、塩、こしょうを加え、好みの形(球形、円形、俵形、拍子木形、洋形など)にまとめ、小麦粉、とき卵、パン粉をつけて揚げる。
◎ 考察
日本に紹介されたのは明治5年頃で、一般に広まったのは明治30年から大正にかけてと思われる。
フランス料理のクロケット(仏:croquettes)が起源であり、特にじゃがいもを使用したものをいわゆるポテトコロッケとして区別していたと考えられる。日本には増量剤としてじゃがいもを使用した廉価なものが流行したことから、一般的にはコロッケと言えばじゃがいものコロッケととらえられて来た感がある。
メンチカツは、フライ衣をつけた料理の一つで、特にいわゆるミンチ肉を揚げた料理をメンチカツと称したもの。パン粉などの衣をつけて油で揚げた料理としては、コロッケと同類ともコロッケの変形とも言える。
レストランゆきたけのりんごコロッケやかぼちゃコロッケは、アントルメとしてのコロッケに分類されよう。
追記ながら、五月みどりが歌う『コロッケの唄』は、大正時代の歌のリバイバルであると言うことが分かる。ちなみに、五月さんの唄にはコロッケ音頭(手踊り)も考案されている。また、スーパーの惣菜売り場でスピーカーから流れる別の「コロッケのうた」もあれば、シンガーソングライターのイノトモが歌う「愛のコロッケ」もある。
by コロッケ隊長
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